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UGC広告とは:仕組みと企業の運用方法

執筆:Alexandre S. 公開日: 最終確認日:

UGC(ユーザー生成コンテンツ)広告とは、顧客やクリエイターが撮影した映像を使った有料広告です。ブランドの広告アカウントからも、クリエイターのアカウントからも配信できます。配信前には、クリエイターの使用許諾、プラットフォームの承認、開示表示の3つが必要です。

オーガニックUGC・UGC広告・AI UGC広告の比較(各プラットフォームのページを2026年10月2日に確認)
種類 撮影者 報酬の受取人 ブランドが事前に必要なもの 配信方法
オーガニックUGC 顧客(依頼なし) 対象者なし 投稿者の再利用許可 投稿者のアカウント
UGC広告 顧客または報酬を受け取るクリエイター クリエイター(現金または商品で支払い) 使用許諾、プラットフォームの承認、開示表示 パートナーシップ広告またはSpark Ads、もしくはブランドがアップロード
AI UGC広告 人は不在(AIプレゼンター) ツール提供会社 有料広告を認める規約のプラン、AIラベル ブランドがアップロード

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三脚に載せたスマートフォン。画面にはピンクのシャツにグレーのビーニーをかぶった撮影中の男性が映り、背後には植物が見えます

UGC広告の条件

UGC広告かどうかは、元になる映像で決まります。ブランド外の人が、自分の言葉で、自分のスマホで撮影した映像です。そのため見た目も、カメラに向かって話す顔、手持ちの画角、キッチンや車内といった場面になります。

UGCが生まれる経路は3つあります。1つ目は、顧客が商品について投稿し、ブランドがその投稿の再利用を依頼するケース。2つ目は、ブランド向けの撮影をクリエイターに有料で依頼し、できあがった映像をブランドが自社広告として配信するケース。3つ目は、クリエイターの投稿を、ブランドの予算でクリエイター自身のアカウントから配信するケースで、業界ではホワイトリスティングと呼びます。

「UGC風」は見た目だけを指す言葉です。ブランドが社内で、社員がスマホを持って撮影した広告はUGC風ですが、クリエイターの使用許諾は必要ありません。

UGCコンテンツとは?では、レビューや写真から、ブランドが再利用する動画フォーマットまで、より広い意味を解説しています。

UGC素材の入手先

顧客の投稿は最も安く手に入る一方、最も予測しにくい調達先です。ブランドが受け取れるのは、投稿されたままの長さと画質の素材だけです。

広告向けの素材は、報酬を払うクリエイターから調達するのが一般的です。ブランドはクリエイターマーケットプレイス経由または直接依頼し、1本ごと、パッケージごと、月額契約で支払います。料金の目安はUGCクリエイターの料金にまとめています。

ブランドはバーチャルクリエイターにも投稿の対価を支払っており、名のあるAIインフルエンサーの収益は情報源別に一覧にしています。

UGCクリエイターとは?では、インフルエンサーとの違いと、クリエイターがブランドと出会う方法を解説しています。

AIインフルエンサーの仕組みでは、架空のクリエイターが自分のアカウントを持つ合成タイプと、その運営者を取り上げています。

人間が撮影するUGCサービスは、この2つの中間に位置します。Iconもそのひとつで、料金が公開されています。プランには人が撮影した広告6本が含まれて月額1,000ドル、バンドルの広告をすべて使えば1本あたり166.67ドルです(料金ページ、確認)。同じページには、クリエイターのホワイトリスト設定と、Ad Managerへのアップロードも記載されています。

Iconの料金ページ:人が撮影・編集したUGC広告6本が1000ドル(AIなし・100%実写)。本日0ドル、3日後から月額1000ドル。Dedicated Creative Directorは個別見積もり、Agency Whitelabelはボリューム価格
Iconは、人が撮影するUGCを6本1セットで価格設定しています。 Iconの料金ページ、キャプチャ

クリエイターの投稿をMetaで広告として配信する

Metaのパートナーシップ広告は、クリエイターの投稿をブランドのキャンペーンに組み込む仕組みで、リーチにかかる費用はブランドが負担します。Metaの開発者向けドキュメントには、次のように明記されています。「パートナーシップ広告では、クリエイターなどのパートナーのハンドルからFacebookとInstagramの広告を配信し、コラボレーションを広げることができます。」

クリエイターが許可を与える方法は2通りあり、Metaは投稿単位の権限付与とアカウント単位の権限付与と呼んでいます。Metaのページは2つのレベルの名前を挙げるだけで、定義は示していません。名称どおりに読めば、投稿単位は1件の投稿、アカウント単位はクリエイターのアカウント全体が対象です。報酬を支払う前に、どちらのレベルを許可するのか書面で取り決めてください。

クリエイターの投稿をTikTokで広告として配信する

TikTokのSpark Adsは、オーガニック投稿をそのまま広告として配信する仕組みです。TikTokのAbout Spark Adsページ(2026年6月更新)は、これを「オーガニックなTikTok投稿とその機能を広告に活用できるネイティブ広告フォーマット」と説明しています。

承認は、クリエイターが投稿そのものから行います。アプリで「Ad authorization」のトグルをオンにして動画コードを生成し、「承認期間(7日、30日、60日、365日)を選択」します(TikTok Business Help Center、2025年10月更新)。ブランドはそのコードをAds Managerに貼り付けます。

承認期間は契約条件の一つです。30日間のコードで配信した広告が3週目に伸びると、ブランドはキャンペーンの途中でクリエイターに再度依頼しなければなりません。期間は契約で取り決め、それに合ったコードを発行してもらってください。

クリエイターに支払う前に取り決める利用権

クリエイターへの報酬で買えるのは撮影までです。映像を有料広告として配信する権利は別の許諾で、契約書に「コンテンツ」としか書かれていなければ、この点は未定のままです。

報酬の支払い前にUGCクリエイターと取り決める項目チェックリスト
項目 取り決める内容
使用許諾の期間 ブランドが映像を配信できる月数と、起算日
配信チャネル 対象プラットフォーム、およびオーガニック投稿・有料広告・両方のどれか
有料広告での使用 映像に広告費をかけてよいか、その場合はどのアカウントから配信するか
編集・短尺カット 映像を短く切り出す、字幕を付け直す、吹き替えるといった加工をブランドが行ってよいか
ホワイトリスティングの権限 Metaはパートナーシップ広告の権限レベル、TikTokはSparkコードの有効期間
独占契約 クリエイターが競合ブランドの撮影を受けてよいか、禁止する場合はその期間
期間終了後 配信中の広告を終了日に止めるか、継続してよいか、継続する場合の料金

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抜けると費用がかさむ項目が2つあります。編集について触れていない使用許諾では、60秒の動画を3つのフックに切り分けることができません。終了日の扱いに触れていない使用許諾では、その日が来ると配信中の広告が契約違反になります。

開示表示:UGC広告にペイドパートナーシップのラベルが必要なとき

米国では、報酬を受け取ったクリエイターの広告は、視聴者が報酬の存在を想定しない場合に開示が必要です。

FTCのEndorsement Guides(255.5(a)、2023年7月26日改訂)は、販売者との関係が「推奨の重みや信頼性に重大な影響を与えうる」もので、視聴者が当然には想定しないものである場合、「明確かつ目立つ形で開示しなければならない」と定めています。

こうした関係には、「金銭の支払い、または無料もしくは割引商品の提供が含まれうる」とされています。

無料の商品も対象になるため、報酬なしで商品を送られただけのクリエイターにも、開示すべき関係があります。

偽の体験談を禁じるFTCの規則は、さらに踏み込んでいます。Section 465.2(a)は、話し手が商品を使ったかどうかについて「明示的にも暗示的にも重大な虚偽表示」をする体験談を、「事業者が書く、作る、または販売する」ことを違反としています。この規則の文言は、商品を使ったことのないクリエイターが「1か月使っています」と読み上げるケースにも当てはまります。

AI製広告に対するプラットフォーム側のラベルは別の話で、MetaのAI開示ルールとTikTok広告のAI生成コンテンツラベルで解説しています。

UGC広告の例

UGC広告の大半は、4つの形式のどれかに当てはまります。上で挙げた経路それぞれに対応する形式です。

  • クリエイターの投稿をパートナーシップ広告として配信:クリエイターが撮影・投稿し、ブランドがその投稿を、ブランドの予算でFacebookとInstagramの「クリエイターなどのパートナーのハンドルから」配信します(Meta for Developers)。
  • TikTokのSpark Ads:クリエイターのオーガニック投稿をそのまま広告として配信します。期間は、7日、30日、60日、365日のうち、クリエイターのコードが許可した期間です(TikTok Business Help Center)。
  • ブランドが自社広告としてアップロードするクリエイター動画:使用許諾のもとブランド向けに制作された映像で、たとえばIconの人が撮影した広告6本セットなどです。ブランドのアカウントから配信します。
  • 投稿者の許可を得て再利用する顧客のクリップ:依頼せずに投稿されたレビューや開封動画を短くカットし、ブランドのアカウントから配信します。

配信中の事例を探すには、Metaのアプリで配信中の広告を誰でも検索できるMeta広告ライブラリで、ブランド名やスキンケアなどのカテゴリ名を検索します。TikTokのCreative Center Top Adsは、地域や業種で絞り込める人気広告の一覧です。業種で絞り込み、クリエイターが撮影した広告を開いてみてください。

事例は構成に注目して見てください。冒頭数秒のフック、画面に映る商品、オファーを伝える一言です。どちらのライブラリにも、広告の背後にある権利関係は表示されません。

UGC動画の例では、体験談からデュエットまで8つの形式をこの観点で分解し、それぞれ公開されている事例を紹介しています。TikTokやMetaで商品タグ付きにするには、ショッパブル動画広告をご覧ください。

AIで作るUGC広告

AI UGC広告は、撮影するクリエイターをAIプレゼンターに置き換えたものです。形式はAI UGCとはで解説しています。AI UGCと人間のUGCの比較では、コストと権利の面から両者を比べています。

AI UGCツールまとめでは、料金と広告利用の権利でツールを比較しています。AI UGC広告の作り方では、企画からラベル付きの広告になるまでのステップを紹介しています。

出典

  1. Meta for Developers:Partnership ads (Marketing API documentation)。日付なし。パートナーシップ広告の概要、投稿単位・アカウント単位の権限付与。確認日:
  2. TikTok Business Help Center:About Spark Ads。2026年6月更新。オーガニック投稿を土台にしたネイティブ広告フォーマットとしてのSpark Ads、コード有効期間を選んで行う投稿の承認。確認日:
  3. TikTok Business Help Center:How to create Spark Ads for Smart+ Campaigns in TikTok Ads Manager。2025年10月更新。クリエイターがAd authorizationをオンにして動画コードを生成し、7日、30日、60日、365日から期間を選ぶ。確認日:
  4. eCFR, US Government Publishing Office:16 CFR Part 255, Guides Concerning the Use of Endorsements and Testimonials in Advertising。重要な利害関係に関する255.5(a)。88 FR 48102により2023年7月26日改訂。確認日:
  5. eCFR, US Government Publishing Office:16 CFR 465.2, Fake or false consumer reviews, consumer testimonials, or celebrity testimonials。(a)項、証言者またはその体験について重大な虚偽表示をする体験談。確認日:
  6. Icon:Icon pricing page。月6本の人が撮影した広告、クリエイターのホワイトリスティング、Ad Managerへのアップロードを掲載。確認日:
  7. Meta:Meta Ad Library。Metaのアプリで配信中の広告を誰でも検索できるツール。確認日:
  8. TikTok:TikTok Creative Center, Top Ads。地域・業種別に成果の高い広告を集めたTikTokのギャラリー。確認日:
Alexandre S.のポートレート

Alexandre S.

Alexandre S.は、複数のチャネルにまたがるデジタルマーケティングで10年の経験があるクリエイティブ広告ストラテジスト兼コピーライターです。